ちょっと驚いたな。市場予想はNFPは-800万人、失業率は19.0%だったが、ふたを開けてみると。+250.9万人、13.3%。これを受けてダウは27000ドルを回復、シカゴの日経平均先物も23000円台に乗せてきた。金現物も30ドル近く下げて1680ドル台に。TOCOMの先物も下げたが、夜間の引け値は5964円と、安値から35円くらい戻している。こちらは円安の影響だろう。
ところで昨日は、21:00過ぎからチャート画面を見ていた。21:30になって金価格が下に動き出したので、(雇用統計の数字が)良かったのかな、と思っていた。実際に数字がメディアで流れだしたのは、僕がいつも見ているブローカーでは21:40を過ぎてからである。以前、シカゴに社内留学していた友人が「あっちの連中は、21:30になって数字が発表されると同時に(注文を)叩いていた」と言っていたが、僕らのような個人トレーダーは、リアルタイムでこのようなシステムを導入するのは現実的ではない。そこでブローカーなどを介して情報の提供を受けることになるのだが、その間、最短でも10分前後はどうしてもかかってしまう。したがって国内の個人としては、慌てずに、価格の方向性が見えてきてから、ストップを置いて欲張らずにエントリーする、と言うのが最善なのだろうな。
ところで、今回の数字が発表された後、NHKなど僕が見た国内メディアの第一報は「失業率は事前予想よりは良かったが、まだ高水準」という所を強調して、NFPが事前予想とは逆にプラ転したことは報じていなかった。事実を報道するだけのニュース報道でも、内容のどこに重きを置くかによって、受ける感覚が全く違ってくるな。報道を受け取る側の我々も、ミスリードされないように注意しないと。