用事で断続的に家を出たり入ったりで、チャートをきちんと見る時間が取れなかった。昨日(6/11)の欧米時間は少し落ち着いたが、実際に参戦することはせず、チャートだけを見ていた。
従って、記事にするようなネタも無かったのだが、チャートが面白い形だったので、書いている。
この日の欧米時間では、ほぼ「寄り天」となった。具体的には6694円で寄付き、6695円を付けた後、直ぐに下落に転じ、このセッションで寄り値まで回復することはなかった。セッションの安値は05:00をまわって付けた6614円、引け値は6615円なので、ほぼ安値引けだ。寄り値近辺で新規買いした人は、長期保有が目的の人を除き、ほとんどが救われない状態となった。例えば、寄り値で買って引け値で仕切るとしたら、1枚で79円の損失だ。
また、この日は戻りらしい戻りもほとんど無かったので、難平を仕掛けた人は最悪だったはずだ。一つだけシミュレーションをしてみよう。まず、日本時間での緩やかな上昇を欧州時間で打消し、米国時間での指標発表を契機に上昇を再開する(かも知れない)と言うストーリィを描く。しかし、もちろんこのように価格が動くとは限らないので、欧州時間で押したところを買うとして、20:15近辺に6648円で買ったとする。価格はその後、短期的に上昇し、21時直後に6656円を付けた。しかしこのトレーダーは、米国時間での上昇を確認したい思いが強く、ここで利食わなかった。価格はその後下降トレンドに戻り、23時の指標にも反応しなかった。しかし、零時前に再び、短期的な上昇局面を迎える。ここでは6652円まであった。しかしこのトレーダーは、迷わずこの価格近辺で利食えるだろうか? 厳しいかも知れない。なぜなら彼は、21時直後の56円で利食っていなかったからだ。52円と言う価格は、それより4円低い。何とか56円以上を付けるまで粘ろう、と言う思惑が頭をもたげる。しかし、マーケットは彼の事情で動くはずもない。直後に価格は急落し、00:25に6623円を付け、48円の買値を25円も下回った。この損失を現実にはしたくないので、ボリンジャーの-2σを下回っているのをほぼ唯一の拠り所として、6626円で難平買いを入れたとしよう。これで平均買い単価は6637円となる。価格はその後、01:00にかけて小戻しし、6638円を付けた。この近辺で仕切れれば、このトレーダーは収支トントン程度で眠ることが出来る。悔しいだろうが。でも、ここでも仕切らずに持っていれば、チャートでわかるように、もっと悪い泥沼に嵌ることになる。
解決策は無かったのだろうか。この日の欧米時間は中期線はほぼ一貫して下向き。DMIを見ても、寄付き直後と零時前後を除き、一貫して「-DI>+DI」である。適切な売り局面は何度もあったはずだ。
大きな流れがあるときに、正しい側に立つこと。それと同時に、誤った側に立ってしまったときは、勇気をもって早く降りること。これが本当に重要だな。