Rocco's log ~プログレ好きの警備員 trader with 社労士~

社労士試験、投機関連(大阪金先物が中心)その他諸々。このブログのトレードに関する箇所は、僕の勝手な相場観を書いています。価格も僕の予測に過ぎません。内容の正確さに最善は尽くしていますが、一切の責任を負うものではありません。売買は必ずご自分の判断で行って下さい。また、記事中で氏名の敬称は原則として省略しています。ご了承ください。

『コールセンターもしもし日記』(吉川 徹 著  三五館シンシャ 刊)読了

これも面白かった。

このシリーズを読むのは本作で3作目(交通誘導員、住宅営業マン、そして今回)だが、どれも当該業務の就労実態が生々しく書かれており、これらの業務に就いてみたい、と考えている人にとって、特に参考になる。こういうことは、求人票や募集要項には書いてないしな。

著者はNTTドコモの携帯電話料金コールセンターを皮切りに、パイオニアプラズマテレビ(懐かしい!)のリコール受付、イデコ(個人型確定拠出年金のこと。多分、制度導入の初期だろう)の案内コールセンター、再びNTTで「料金おまとめ請求センター」と、この仕事がメインだが、それ以外の仕事も経験している。ちなみに現在は、介護福祉士の資格を取得して、あるグループホームで非正規の夜勤職員として働いている。離婚歴があり、息子の養育費は20歳になるまできちんと払い続けた。今ではその息子と3か月に一度ほど会うことや、たまに旅行に行くことに幸せを感じているという。

本書では様々な従業員の生態が描かれている。例えば、コールセンター内の休憩室を「住み家」にしていた派遣社員・大石の話(P51~)。また、著者、吉川に猥談を仕掛けてきた、2か月先輩の派遣社員・勝本の話(P43~)。その後吉川は、ひょんなことから勝本がずっと同じ職場にいて、SV(スーパーバイザー)に昇格しているのを知り、驚愕するのであった(P200)。

 

ところで、今回の「コールセンター」も、僕の職歴に若干ではあるが関わっている。2014~5年にかけて、架電専門のコールセンターに1年弱在籍したことがあるのだ。ここでの仕事は、社会保険料滞納者に対する督促だった。当時は社労士受験講師業をやっていたが、この仕事は平日夜間と週末にほぼ固定されていたので、平日の昼間は空いていた。相場もやってはいたが、値動きがあるのはナイトセッション(欧米時間帯)で、日本時間はあまり動かない。そこで、残業が絶対にない仕事を探していたら、コールの仕事が見つかったのだ。

同期入社はSYさんと言う男性で、AKBだったかSKEだったかの追っかけをやっている、と言っていた。僕がこの「何とか48」の写真を前にして、誰が誰だか全く分からないんだよね、と言ったら。「それはおかしいですよ」と真顔で心配された。しかしこの人は現実の女性との関係性を築くのは不得意らしく、2人いる同僚の女性オペレーターの双方とケンカしてしまい、SVの男性社員は仕事を教える以前に、職場のチームワークを保つことに腐心していた。

SVによるとこの仕事は次年度もウチがとれそうだ、ということで、慣れてきた仕事を継続できるのは有り難い、と僕も考えていた。ところが、何と他社に持って行かれてしまい、やるべき仕事が直前で消えてしまった。賃金は最低時給と同額なので、コスト面でウチが負けることは理屈上ではない。何が理由かはよくわからなかった。

SYさんとは、最後の勤務日近くにお互いの予定を合わせて、仕事が終わった後に飲み屋で一杯やった。お互いをささやかに慰労する会合だったが、その後は会っていない。今どうしているだろうか。