バブル崩壊後の最安値を更新しそうである(多分更新するだろう)。03年の7月頃だったか、大原の名古屋校での講義(5番教室だった)で「どうやら今年春につけた7607円が、バブル崩壊後13年続いた下げ相場の大底だったようだ」という話をした(しかし社労士試験とは関係のない話ではある)。ところがその5年後に、再度その安値に迫ろうとは。株価は実体経済より8ヶ月程度先行するといわれる。そうなると、もし今回もこのあたりで下げ止まれば、2003年の安値との間でWボトムを形成し、その後徐々に出直る、というシナリオも描ける。ただ、今回はここを素通りしそうな気もする。そうなると下値のめどは、更に切り下がることになる。いずれにせよ、アメリカの住宅価格などの経済指標に好転の兆しが見えてくるのを待つしかなさそうだ。
ただ、こういう相場状況でも利益を出している人間がいるのも事実だ。例えば225先物を売っている人。彼らは「相場が弱そうだから売る」というとても単純な投資行動をしている。相場を張っている人間にとって、値段が上がるか下がるかは重要ではない。動くか動かないか、が重要なのだ。したがって今回のように「下に動く」と見れば大量に売りを出すわけだ。225先物にはミニ取引もあるので、昔に比べ個人も参入しやすい。
ミニ取引といえば、11月10日から、東京工業品取引所で白金のミニ取引が始まる。ミニとは言っても、白金の値動きはダイナミックであり、注意を必要とする。しかし、そのようなリスクを踏まえて、利益を出す方法を知っている少数の人とそうでない大多数の人との格差は広がるばかりだ。