合格発表日。合格者は3500人で、昨年より1300人も減少した。受験者自体は増加しているので、必然的に合格率も低下し、7.5%と、平成6年の6.8%以来の低水準である(7%台と言う合格率は他の年にもあったかもしれない)。低合格率と言う点では似ているが、6年の択一式の合格最低点は41点(日本マンパワー刊『ライセンスエイジ』1995年3月号の「合格者アンケート」による。この頃は主催団体からの詳細の発表はなく、毎年行われる同社のアンケート調査が一定の権威を持っていた)。問題を(当時としては)難しくしすぎて、合格基準である6割(42点)未満に下げても、合格率が7%に満たなかったわけだ。しかし今回はこのときとは状況が異なる。択一の合格基準点は48点。今回の合格基準の設定を見るに、選択式でかなり苦労して、(特に社保系科目について)基準点を下げ、「合格候補者」の裾野をかなり広げた結果、択一最低点の上昇をきたした、という感じではないか。選択式の健保法はOHオフィシャルとは異なり1点もあり得る、と受験生には話していたので、これは的中したが、択一の合格最低点は46点程度だと思っていたので予想よりちょっと高かった。諸般の状況から、来年は今年以上に受験者が増えると思われ、合格者数を政策的にこのレベルに抑えるということになると、合格率は7〜8%の水準が続く、と言うことになるのだろうか。