ムーディー・ブルース(ムーディーズ)の創設メンバーで、ロックにいち早くメロトロンを導入したことで知られるマイク・ピンダーが、4/24に死去した。享年82。
この人については既に本欄でも書いたように、僕の音楽遍歴に大きな影響を与えた人だ。はてなのニックネームの「ピン」も、pinderから拝借した。もっとも、トレーダーとしては「ピン」(1枚)を大切に、ということを常に考えるようにしている、ということもあるが。
1967~72年の間に発表された、いわゆる"コア・セブン"といわれる7枚のアルバムで、ピンダーのメロトロンは大活躍する。僕がムーディーズの音楽を知ったのは1972年で、"コア・セブン"の最終期に少し被る程度、リアルタイムとしては言わばギリギリの時期だったが、彼らの音楽を聴けて本当に良かった。もちろん、これからも聴き続けるだろう。
それから、無いものねだりになるが、ピンダーがもし70年代後半にムーディーズを脱退していなかったら、以後のムーディーズ・サウンドはどんなものになっていただろう?
聴いてみたかったな。また、2010年代にキング・クリムゾンが新解釈による旧曲の演奏をライブで行っていたが、ムーディーズにも、こういうことをやって欲しかった。全く、無いものねだりが多くなってしまったが、それ程、このバンドのファンだったということだ。
レイ・トーマス、グレアム・エッジに続き、ピンダーも逝ってしまったことで、"コア・セブン"期のメンバーは、ジャスティン・ヘイワードとジョン・ロッジだけになってしまった。この二人は、まだ現役で活躍しているのは嬉しい。
メロトロンの開拓者よ、安らかに眠れ。