「フライトプラン」をやってました。機内で行方不明になった娘を探す母親の話、と言ってしまえば、母娘の熱い愛情がテーマ、という感じがしますが、映画全編に通底する「冷たい感覚」はなんでしょう。ここがこの映画の魅力ですね。
ここ数日、受講生から個別に、今年の社労士試験の自己採点結果のご連絡を受ける機会がありました。合格最低点や救済については、合格者数との関係があるので見通すのは難しいですが、実際に出題された択一問題はどうだったのでしょうか。気になった選択肢を見ていきたいと思います。今回は「労基安衛法」
問1 この設問の正解肢は、普通に勉強してきた受験生ならすぐにわかるでしょう。選択肢Dに、「法条競合の関係(吸収関係)」という言葉が出てきます。ある行為が労基法5条、刑法の暴行罪等の双方に該当する場合、両方は適用されず、暴行罪等の罪は労基法5条違反の罪に吸収される、という考え方です。罪の重い方の条によって評価しつくされている、と考えれば良いかと。でも、このような問題を出す必要性がどのくらいあったのでしょうか。
問2 DEで迷った人が多かったか。でも、講義では、まさにD(賃金締切日に算定事由が発生した場合は?)を「応用問題」として説明したところ。覚えていましたか?
問3 Cだけで見て、罰則付きか否かを判断するのは簡単ではありませんが、大原の解答冊子にあるように、消去法で十分正解可能でしょう。罰則付きか否かをきっちり判断したい人には「労働法全書」がオススメです。
問4 B(福島県教組事件)では、解答冊子にある「合理的に接着した時期」「あらかじめの予告」はお話したでしょ。しかし、C(シンガー・ソーイング・メシーン事件)の最高裁判決は、今ひとつしっくりこない。あとは自明。
問5 DEがちょっと迷うか。でも、Eは「休電」の意味が推測できれば判断は容易でしょう。でも、ここまで読まなくてもAが正解肢であることはわかるだろうから。DEを読まなかった人もいるかも。
問6 組み合わせ問題は楽でいいですね。アウエは判断できるかと。特に正解肢の一つであるエは、講義で「役員の秘書」という話をしたので、覚えていた人もいたかと。イは若干読みにくいが「各日各週の労働時間の特定の必要性」はきちんと書いてあり、ここは読み取って欲しい。
問7 BDEはテキスト未記載だが、このへんは法的想像力で対処可。
安衛法は、最低1問、出来れば2問取って欲しいが、今回はそれを達成できた人も多かったのではないかな。