結構議論が交わされている。民主主義国だから色々な意見を表明できるのは当然のことだが、「何様のつもりだ」とか「罷免」という言葉を見ていると、真正面から真剣に論じている人もいるのだろうが、中には相当たまっている人も多いのかな、という気がしてくる。宮内庁によれば「お言葉」は国事行為に準じるもの、ということなので、儀礼的なものだろう。もちろん人間が読む以上、言葉の字面は同じでも、込めている気持ちが毎回同じというわけではなかろうが。仮に(無いとは思うが)今回のことで「お言葉」の表現の一部を変えたとしても、それとても儀礼的なものであり、変えたからといって特別な意味が出てくるとも思えない。
僕はもちろん天皇制の国に生まれてきたいと思って生まれたわけでもない。生まれたのがたまたまこの時代のこの国だった、というだけの話。多くの人がそういう感覚だろう。ただ、昭和天皇が崩御されたとき、父と皇居に記帳に行った。それは「昭和」という僕にとって特別な時代が終わったことについての確認のためだったような気がする。天皇(制)という言葉から受ける印象は、生まれた年代、国籍などによって様々であろうが、愛惜、思慕などという「はかなさ」系の言葉を思い浮かべるのは僕だけだろうか???