Rocco's log ~プログレ好きの警備員 trader with 社労士~

社労士試験、投機関連(大阪金先物が中心)その他諸々。このブログのトレードに関する箇所は、僕の勝手な相場観を書いています。価格も僕の予測に過ぎません。内容の正確さに最善は尽くしていますが、一切の責任を負うものではありません。売買は必ずご自分の判断で行って下さい。また、記事中で氏名の敬称は原則として省略しています。ご了承ください。

『二階堂重人の常勝トレード黄金ルール』(実業之日本社 刊)(何度目かの)読了。

「株 FX 儲けの極意」という、人によってはいかがわしさを感じる副題がついている。僕はこの本を、確か、ブックオフかなんかで買ったのだ。最初に読んだとき、買って良かったな、と思った。今でもそれは変わっていない。

本書の刊行は2011年4月。リーマンから1年半後だ。景気はあまり良くない時期だな。またそのタイトルから、テクニカルの本、という感覚をいだかせるが、実際読んでみると、その内容は、専業トレーダーの生き方、日常の紹介や、立ち回り方、ルーチンなどで、商品取引が主体の僕でも参考になる。幾つか具体的内容を書こう。

1  トレードは何のためにやるのか?

  金を稼ぐため。当たり前だ。ところが本書の冒頭で「トレードは経済の勉強のためにやっている」という女性投資家のインタビューが紹介されている。二階堂はこれを「きれいごと」と切り捨てている(P12)。僕はこれを読んで、この本は信頼できそうだ、と思った。

2  素人が勝てない相場で勝ってこそ一人前

 これはP25に出ているチャートのタイトルだ。2005~2010年までの日経平均の月足が載っている。2005年のような上げ相場なら、株を買って保持していれば、大体の人が儲かる。トレーダーとしての真の実力が試されるのは2008~2009年のような下げ相場。ここで勝てれば一人前、と二階堂は言う。僕も大方は同意するが、疑問もある。特に短期売買では、上げ相場でも売りでしか取れない日もあるし、逆に下げ相場でも買いでしか取れないときもある。力のあるトレーダーと言うのは、そのような状況下でもしっかりと取れる手法を確立している人のことを言うんだろうな。

3  不安を減らしたいなら、トレード以外で収入をえよ

 P41にある記述だが、納得である。「少額でも良いから、定期的に得られる方が良い」ともある。トレード以外に収入を得る道が無ければ、負けトレードの時に焦りが生じ不安の極致に達する。しかし、少なくとも定収入があれば、気持ちに余裕が生まれる。これは実感、だな。

4  チャートを見ずにトレードするのは無謀

 これも当たり前のことだが、本書では具体的に、トレードをする際に著者が見ているチャートを紹介している(P81)。

 

これらとは別に、「専業トレーダーの過酷な日常」と言うコラムが挟まっているが、これが実感を伴ったもので、思わずうなずいてしまう。内容は家事の分担や心の病について。

また、本を読んで勉強すれば勝てるようになるのか?(P158) と言う問いに対し、著者は、翻訳本を薦めている。具体名は上げていないが、おそらくパンローリングあたりから出ている本(ラリー・ウィリアムズなど)を指しているのだろう。

個人的なことを書くと、僕はトレードに関する真実を様々な本や経験から得てきた。その中には外国人の書いた本もあれば、日本人のそれもある。要は、これらを通して自分のやり方を確立した者が生き残る、と言うことではないだろうか。(文中敬称略)