使っている指標を絞っているためかも知れない。きっかけは以前使っていた、グローバリーと言うブローカーが発行していたマンスリーレポートの記事を読み返したためだ。この中に「Mr.EBIHARA チャート分析基礎講座」という連載があって、僕はこれを毎月楽しみにしていた。筆者であるEBIHARAさんとは電話で話をしたことがあるが、落着いた分析的な人、という印象だったな。この連載の中で同氏は、移動平均について「2本のクロスを待つと出動が遅くなるので、個人的には移動平均は1本だけの方が良いと思う」と書いている。僕も基本的にはこの考え方に賛成だが、大きな値段の動きが上昇から下落に変わる時など(いわゆるトレンドの転換点)は、2本の移動平均と実体の位置関係で判断する方が良いように思う。
使っている人が多い(と思う)MACDも、計算式は複雑だ。売買する銘柄やタイミングにもよろうが、きちんとストップを置けば、シンプルなものほど長く使えそうだな。
ところでグローバリーは、顧客に大損させた外務員が殺害されたり、不祥事が多発して廃業に追い込まれ、上場廃止に至った。その後、顧客名簿が外部に流出したのだろう、僕の所にも時々「グローバリーとの取引によって生じた損を取り戻せる」といった不審な電話が未だにかかってくる。僕は「外務員を介した取引はしていないし、全部がネット取引で、損失は出していない」と答えるとびっくりして電話が切れる。だけど僕は同社の株を持っていて、上場廃止によって持っていた株券が紙切れになってしまった。でも、これは仕方ない。自己責任だ。別に野口みずきさんが悪いわけでもない。