労働経済及び白書関係の原稿作成で終わりそうだ。労一の講義は4月29日・5月3・4・6日各2コマずつ。試験の時間を除くと実質4時間半で、数多い労働一般の法律(全面改正された均等法や複雑な育児介護休業法も含め!)と労務管理を一通り話さなければならない。受講生の方々もそうだが、講師にとっても結構キツイところである。僕が受講生だったころは、労務管理だけで3時間くらいかけたと記憶している。それが今は2時間しかかけられない。
僕は社労士の登録を人事の実務経験で行ったのだが、組織の中で人事企画の仕事をしているときは、色々な経験をさせてもらった。人事考課や考課者研修、フィードバック面接、自己申告書の作成や社内報の編集、カウンセリング、さらにブレーンストーミングなどのいくつかの研修は一通り経験した。しかし2時間ではこの辺の実務的な話はほとんどできないものね。
ところで昨日は、均等法のセクハラ防止の措置義務規定の話で、小津映画の話をした。笠智衆演じる会社役員が部下の女性社員の年令を尋ね、「君もそろそろお嫁に行く年令だね。よい人がいると良いね」などと言う。現在だと言い方によっては問題になる場面かもしれない。それにしても小津映画は良い。以前月刊プレイボーイ誌で、「この映画を観ずに死ねるか」という特集があったが、日本人として生れて「東京物語」と黒澤の「七人の侍」を観た事がない人というのは、ちょっともったいなと思ってしまう(せっかく日本に生れたのに)。