賞の代替賞の候補を辞退した、というのがニュースになっています。ヤフーに寄せられたコメントを読むと「だったらノーベル賞も辞退しろ」という批判的なものが8割くらいでしょうか。
面白いニュースがあったとき、コメント欄を時々読みますが、中には、ニュースそのものより面白いコメントも散見され、暇なときは時間をつぶせます。村上氏の話に戻ると、ノーベル賞は50年間、誰が候補者かも含め、選考の詳細は明かされません。自分が本当に候補者に上がっているかどうかもわからないのに辞退する、というのもおかしな話でしょう。匿名だと人は書きたいことを書きます。またそれを真に受ける、羊のような人もたくさんいたりして。こういうのを読むと、ネットユーザーの民度はこんなものか、と思ってしまいます(まぁ、自分の民度が高いとも思っていませんが)。
ところで、僕は村上氏が群像の新人賞受賞時からずっと読んできた、という事をどこかで書きました。その後「ねじまき鳥〜」の頃から本業が多忙になってしまい、読んでいません。そう言う意味では(熱心であるか否かは別にして)村上作品の読者の一人と言って良いと思います。しかし、毎年ノーベル賞授賞者発表時に酒場で盛り上がるハルキストと一緒にされたくはありません。小説というのは映画以上に、一人で楽しむものでしょう。ヤフーコメントの多くは、村上作品を読んでいない人からのようですが、コメントを読んでいると、村上作品嫌いというよりむしろハルキストが嫌いなんだろうな、という印象を受けます。