Rocco's log ~プログレ好きの警備員 trader with 社労士~

社労士試験、投機関連(大阪金先物が中心)その他諸々。このブログのトレードに関する箇所は、僕の勝手な相場観を書いています。価格も僕の予測に過ぎません。内容の正確さに最善は尽くしていますが、一切の責任を負うものではありません。売買は必ずご自分の判断で行って下さい。また、記事中で氏名の敬称は原則として省略しています。ご了承ください。

昨日の講義の後、駅の号外で

中川昭一財務相の急死を知る。とっさに僕は自殺かと思った。父親の一郎氏が自殺しているからだ。僕は一郎氏の自殺から15,6年はたつのかな、とぼんやりと考えていたが、今日の中日新聞を読んで1983年であったことを知った。もう25年以上経ったのか。故中川一郎氏は豪放磊落さと繊細さを併せ持った個性的な政治家であった。1982年の自民党総裁公選に立候補し、このときは落選したが、将来の総裁候補として認知されつつあった時期だ。それだけに57歳での急死は不可解であり、遺書も見つからなかったようで、真相は良くわからない。当時の記事を書いた日経新聞の記者によると、当初死因は心筋梗塞とされ、翌日首吊り自殺と修正された。この記者は、故一郎氏を取材したときの思い出として、「「息子が東大に合格した」といって喜んでいた中川一郎の顔が今でも目に浮かぶ。その昭一代議士がいまや自民党の幹部に成長し、将来の総裁候補の一人に育っている」と結んでいる。先のローマでのG7後の記者会見でのもうろう発言が批判されたが、政治家、閣僚が激務であることは容易に想像できる。主義主張はともかく、われわれが個性的な政治家を失ったことは確かだろう。しかし、享年56。生きた時間は父親とほとんど同じ長さだったわけだ。


ところで、先週末の米国雇用統計発表後、金価格は急落したがすぐに切り返し、本日の日中取引でも2900円台を回復し、安値は拾われる展開にある。東京の日足チャートでは2930円どころに抵抗がある。ここをブレイクすれば、心理的な節目である2950円まで行くのではないか。目先、3000円を復活するか否かについては、為替との相談になるが、金価格は季節的に11,12月と上昇する傾向があり、中期的に3000円回復はまず間違いないだろう。


昨日のNHKスペシャルを見た人も多いだろう。「セーフティーネットクライシス」。これを見て、今回の総選挙での政権交代は、本当に良かったと思ったね。番組ではフィンランドと日本の教育政策を比べていたが、両国の実態を知れば知るほど、その格差に驚かされる。日本がフィンランドに追いつくのは、常識的に考えて無理だろう。政治家の資質と国民の意識が違いすぎる。これまでの日本にとってフィンランドは「ライバル」とはとてもいえない。日本の現実が低すぎて「目標」にもならない。つまり単なる「夢」であった。しかし今回の政権交代で、「夢」から「目標」にする取っ掛かりをつかんだところ、といえようか。厚生労働省は政権が変わって観念したのか、やっと貧困についての実態調査を始めるようだ。何しろこの国は先進国で唯一、所得再分配後に格差が拡大している国である。本来、格差是正のために採られた政策の結果が、なぜ逆の結果になったのか。実態調査とあわせて、その辺のわかりやすい説明も聞きたいものだ。