Rocco's log ~プログレ好きの警備員 trader with 社労士~

社労士試験、投機関連(大阪金先物が中心)その他諸々。このブログのトレードに関する箇所は、僕の勝手な相場観を書いています。価格も僕の予測に過ぎません。内容の正確さに最善は尽くしていますが、一切の責任を負うものではありません。売買は必ずご自分の判断で行って下さい。また、記事中で氏名の敬称は原則として省略しています。ご了承ください。

『1年で億リ人になる』(戸塚真由子 著 サンマーク出版 刊)読了

ケタ違いの資産家に教わった「現物投資」の破壊力、と副題にあるように、本書は著者である戸塚が、「ケタ違いの投資家(師匠であるオリバーという人物がその中心)」と出会い、そこで対面や動画で学び、その結果自分でも「資産構築クラブ」というものを立上げ、生徒に対するコンサルを開始し、3か月目にFIRE、4か月目に資産1億を達成(P346,135~7)、という記録が書かれている。しかし、具体的に、オリバーからどのような教えを受けたのか、は書かれていない。おそらくここが戸塚のコンサルの”キモ”で、知りたければコンサルを受けろ、ということだろう。

ただ、本書の中に、築古不動産の一棟買い(P217~)、海外不動産投資(P233~)などが出てくるので、不動産投資関連が具体的なコンサル対象の一つなのだろう。そのための資金調達についても書いてあるが、基本は、なるべく大きな額を借りること。資金調達については、第3章(P142~)に詳しい。

僕は本書を図書館で予約したが、順位は400番近かった。区内で11冊の蔵書があるようだったが、それでも予約してから僕の順番になるまでに、数か月を要した。借りるまでにこれだけの時間がかかる本だ。すでに読了した人の感想や評価はネット上に溢れている。僕もそれらを少し読んだが、評価の〇✖は半々くらいだったか。株や先物について、著者はすすめてはいないが、現実的に考えて、資産を築く大きな手段となり得ることは、古今東西の様々な投資家が証明している。。この辺は、何を信じて投資するか、だろうな。

ところで、著者は老齢年金について「繰上げて、なるべく早く受給すること」と述べる(P173)。その理由は「いつ死ぬかわからないから」とのことらしい。僕は社労士として、相談者から老齢年金の繰上受給に関する質問を受けた場合、積極的には賛成しない。繰り上げると年金額が減ること以外にも不利益があるからだ。しかし、著者とよく似た理由に基づいて実際に老齢年金を繰上受給している人が、友人の中にいる。

年金以外にも、ちょっとこれは極端だな、と思ってしまう記述がある。「キャピタルゲイン」ではなく「インカムゲイン」タイプを目指すこと(P71~)。こういうことは、どちらかに固定してしまうようなものではないだろう。バツ3、というのも考えてみれば極端な話ではある(P336~)。

全編を読んでわかったのは、善し悪しの話ではなく、中庸な生き方、というものは著者のアタマの中には無いのだろう、ということ。書いてあることは真実(P18)だが、自己主張の押売りはしていない。本書を読んで本当に自分を信頼してくれる人だけを仲間に迎え、コンサルをする。著者はそう言っているようだ。